中国ドラマ「花の都に虎われて ~The Romance of Tiger and Rose~」で一躍有名となり、その後、「国子監は花ざかり~ロマンスは最高学府で~」「黒豊と白夕~天下を守る恋人たち~」「星漢燦爛」など、いくつもの主演作で着実に地位と名声を築き上げてきた中国ドラマ界のトップヒロイン、趙露思(チャオ・ルースー)にこの一年、何が起きていたのか。

 可憐な笑顔と天真爛漫なキャラクターで“国民の初恋”とまで呼ばれる彼女だが、裏側には想像以上に過酷なドラマが隠されていた。

撮影現場での突然の失神



 2024年12月、彼女は新作ドラマの撮影中に突然倒れ、病院に緊急搬送された。その瞬間を目撃した関係者は「極度の疲労に見えた。彼女は数日ほとんど寝ていなかった」と証言する。ネットには車イス姿で病院に送られる動画が出回り、ファンの間に衝撃が走った。

 噂は瞬く間に広がり、「過労死寸前」「精神的な不調では?」と憶測が飛び交った。さらに「失語症の疑い」まで報じられ、SNSは一時パニック状態に。

笑顔での“復帰宣言”



 年明けの2025年1月1日、沈黙を破ったのは彼女自身だった。友人のSNSにアップされた動画では、まだ細い体を引きずるようにしながらも、立ち上がろうとし、歩こうとする姿が映し出されていた。 そして何より印象的だったのは、カメラに向けたあの笑顔。

 「無理しなくていい」「泣けるほど嬉しい」――コメント欄は安堵と感動の声で埋め尽くされた。

事務所との確執



 だが、この復活劇の裏で囁かれていたのが、所属事務所との軋轢だ。「撮影スケジュールは過密すぎる」「彼女は反対したが押し切られた」――そんな“パワハラ同然の管理”があったと噂されている。 さらに契約問題でも揉めていたとされ、内部関係者は「仕事量に対して収入の取り分が不公平だった」と口を揃える。

 また「病気によって撮影中断されたドラマの経済損害は、趙露思が支払うべきだ!」という事務所が彼女に対して冷たく放った言葉は、事務所との決裂に至った大きな要因となった。さらに彼女はライブ配信で、過去に撮影のことで事務所に三時間もトイレで監禁され、説教とビンタを浴びたと暴露。

 こうしてスター女優と事務所の蜜月関係はいつしか冷戦状態となり、過労で倒れたこと自体が、そのプレッシャーの象徴と見る向きもある。

微博引退という決断



 そして極めつけが、2025年8月13日に突如発表された微博(Weibo)の“引退”宣言。フォロワー3,000万人超という巨大な影響力を誇った彼女が、なぜ?

 本人はライブ配信でこう語っていた。「いつも“イベントで荒稼ぎしている”とか“農民たちの農産物の販促を手助けているという事実はなく、ただの詐欺行為だ”とか疑われているが、全て事実無根であり、これ以上アンチのデマで誤解されたくない!」

 あまりに正直で、どこか切実な言葉。結局、彼女は誤解と中傷に疲れ果て、華やかな舞台から一歩引いたのだ。

ファンが見た彼女の“素顔”



 表では笑顔、裏では孤独な戦い。業界関係者の間では「彼女はまだ戻ってくる」との声もあれば、「もうSNSのような“消耗戦”には戻らないだろう」との見方もある。

 ただひとつ確かなのは、彼女が見せたあの弱さと強さの入り混じった姿に、ファンがより深く心を動かされたという事実だ。

 倒れても、引退を決断しても、趙露思の周りにはいつも温かい声があふれている。「無理せず休んで」「あなたの笑顔が一番の癒やし」――SNSには励ましのコメントが殺到。ファンたちは彼女の選択を尊重しつつ、再びスクリーンに立つ日を信じて待ち続けている。